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スズキのVツインスポーツ TL1000R に乗る
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2010/03/17

ベアリングを交換・完結編

「前回までのあらすじ〜」
 ホイール前後ハブのグリスアップと球当り調整を行った筆者は、さらなる回転系レストアを進めるべくクランク軸受け(ボトムブラケット)の交換に乗り出した。
 ネットで工具とベアリングカセットを購入し、意気揚々と作業を開始。
 クランクの取り外しを難なく終え、相当な老朽化が予想されるベアリングの分解に着手したのだが、そこに大きな落とし穴が。
 敵は、筆者に対する反骨精神をむき出しにして全く緩もうとしないリングナット。
 ドライバー、フックスパナ・・・あらゆる武器を跳ね返し、その小さな砦の門を堅く閉ざすナットに対して、筆者は最終兵器の投入を決意したのであった。


 このパワードツールをくらえっ!!
 ミニルーターを持つ手に力を加える筆者。
 ゆっくりとではあるが、確実にリングの肉を抉り取っていくダイヤモンドパウダー。
 じわりじわりと手元に引き寄せられてくる勝利の二文字に筆者が酔いかけたその時、リングナットの最後のカウンターアタックが!

ベアリング左側  ギャァァ!! フレームの塗装があぁっ!!

 それは正に、削り落とされて薄くなったリングの最後のつながりが割れた瞬間の出来事だった。
 ベアリングシェル上面の塗装についた筋。
 ただでは逝かぬというリングナットの最後の意地が、紫の優美な吐膜に一太刀の傷を負わせたのだ。

フレッチング面  フレームに刻まれた傷をしばし呆然と見つめる筆者。
 しかしいつまでも悲しんではいられない。
 視線を上げ、ベアリングの分解を再開する。
 取り出されたシャフトの転動面には、ペダリングの負荷を受ける位相に大きな表層剥離が発生していた。
 やはりベアリングはとうに使用限界を超えていたのだ。

bb交換後  シェル内径に刻まれたネジを清掃して、わずかにグリスを塗る。
 ベアリング回しに力を込めると、大した抵抗感も無くボトムブラケットはフレームへと吸い込まれていった。
 反対側のネジ部へプラスチック製の支持スペーサーを取り付けて回転を確認すると、グリスの粘りは感じるものの手ごたえは至ってスムーズ。
 当然だが、ひっかかりもゴロゴロする感じも指先には伝わってこない。
 そのまま気を緩めることなく黙々とペダルの取り付けを行い、ようやく作業は終了した。


 翌朝の出勤で早速整備の成果を確認できる事に感謝しつつ、ゆっくりと筆者は発進した。
 「きっとハブの時のように何の変化も感じられないのだろうな・・・」
 そんな虚しさを感じながらペダリングを開始する。
 しかしその直後、衝撃的な事実に筆者は大きく目を見開いた!

 ケイデンスセンサーが死んでるぅっ!!

 リングが切れる事によって始まる死の病がそうさせたのか。
 ボトムブラケット近傍に取り付けられたケイデンスセンサーは、もはや肩が触れそうなほど近くを通り過ぎるマグネットの呼びかけにも応じる事は無かった。
 リング・・・リングナットの呪いだ。
 そう、決してセンサーが近くにあるというのにナットへ工具をかけてガンガン叩いてしまったせいではない!
 これは呪い。防ぎようのない事だったのだ。

 ・・・いや、もはや原因など語ってもしょうがない。
 懐は寂しいが、補修パーツを買わなければ・・・。

カテゴリ: 自転車



2010/03/04

ベアリングを交換・中編

 やっと資材が揃った。
 いよいよ決戦の時が来たのである。
 という訳で、なんの話かっていうと自転車のボトムブラケット交換、実践編なのです。

右クランク取り外し  まずはペダルを固定している14mmのナットを緩め、クランク抜きTL-FC10を使ってクランクを四角のテーパーシャフトから抜き取る。
 シャフト端に雄ネジが生えているのでちょっと難儀したものの、ここは難なくクリア。
 写真の状態でシャフトを指でつまんで回してみると、なんかゴリゴリいってる感じ。
 全然関係ないけど、フレームについたチェーンが落っこちてきた時の傷が痛々しい。

左クランク取り外し  反対側に回って、コチラが球押し調整を行うサイド。
 右端に見える黒い物体はケイデンス(ペダルの回転数)を拾うセンサーだ。
 調整状態をロックしているリングナットを外せば、球を押しているカップは簡単に取れるはず。
 ・・・なのだが、マイナスドライバーを溝に当ててガンガン叩いても全然ゆるまない。

カップとボール  まぁいい、5-56を吹き付けてから気分転換に反対側を先に緩めるかね・・・。
 少々緊張しながらモンキーレンチでエイッとやると、右の締め切り側はアッサリ緩んだ。
 前輪のハブと違って、ここは砂と思しき異物でドロドロになってはいるが、一応油分が残っている。

フックスパナ  シャフトを抜き取って、残る問題は左のリングナットのみ。
 これ以上のもたつきは面子に関わる。
そう考えた筆者は、万全を期すためにホームセンター百円ショップでパイプレンチ浮かれた飾り抜きが施されたフックスパナを買ってきた。
 安価とはいえ、一応専用の道具を手にしての作業。
 さすがに非力な筆者の腕力では足りず、再び叩きを交えた作業になったが、ここまでの苦労はなんだったんだろう、と思い返してしまうほどあっけなく

 フックスパナの爪がナメた

 この時点で少々焦りが出てきたのかもしれない。
 筆者の頭には即「破壊」の二文字が浮かんだ。
 リングを断ち切ってしまえば、いかなコイツと言えどもカップを締め付けて摩擦を発生するなど不可能!
 ゆらりと立ち上がった筆者はツールワゴンから必殺の電動兵器を取り出した。
 プロクソン・ミニルーター! お前に決めた!!

カテゴリ: 自転車


2010/03/03

ベアリングを交換・前編

 以前の記事で自転車のハブをグリスアップした事を書いたが、さらに残された駆動系最後のベアリング交換に着手した。
 いや、正確に言えばフリーハブ(ペダルを漕がなくてもタイヤを空転させてくれるワンウェイ)の支持ベアリングも残っているのだが、まぁパワーを伝えるという意味では・・・
 ペダルのベアリングもあるか。
 とにかく細かいことはさて置き、ペダルのついているクランクの付け根にあるベアリングを交換したので、事の次第をレポートしたい。

 まずはこの部分の構造だが、筆者の愛車「ミヤタ・ロードフライヤー」が世に送り出された時代には(少なくともローエンドのロードバイクは)内輪側の転動面を持つシャフトとベアリング球、外輪側の転動面を持つカップとが全く別部品になっていた。
 すなわち、ハブと同じように分解した人が球当りを調整しなければならない訳だが、調べてみると時代は変わっていた。
 なんと! 今では軸とベアリングが組まれたカセット式が主流なのか・・・!

 って、それももはや旧式!?

 自転車に詳しい方には常識なのだろうが、現代的なロードバイクのコンポーネントではクランクのベアリング(ボトムブラケットというらしい)は左右分割式で、球径の大型化と支持間距離の拡大が図られているのだ。
 しかも転動体はセラミックボールなんだとか。
 もはや筆者からみれば別の天体での出来事に等しい状況だ。

 そんな遠い星の話はやめて、舞台を地球上の日本に戻そう。
 まずは何を買えばいいのか。
 ベアリングユニットの型式選定はもちろん、特殊工具も必要らしい。
 工具については比較的簡単に分かった。
 一つは軸からクランクを抜く道具(左)で、もう一つはベアリングユニットをフレームにねじ込む道具(右)。
 あとは前時代的なベアリング部を分解したり、ベアリング回しを掴んだりするためのモンキーレンチ(36mm以上開く大きいやつ)だ。
 この辺のものは少々時代が変わっても大きく様変わりしたり無くなったりはしないようで、まずは一安心。

 いよいよ残る問題はベアリングユニット(=ボトムブラケット)の型式だけとなった。
 で、今でも入手性があるのはシマノでいうと「UN-26」と「UN-54」といった辺りのようなのだが、なにしろサイズが多い!
 シェル幅と言われるフレーム側のベアリング挿入部の軸方向長さは、ノギスで測って68mmと判明したが、軸長が分からない。
 クランク抜きもネットでまとめて買おうとしているので、クランクを外して測ることもままならず。
 いやいや、ペダルも含めて全幅を測って淵からシャフト端までの深さを差し引けば・・・うむ名案じゃ!

 って、なんで軸から雄ネジが生えてんの!?

 ボトムブラケットの製品写真ではみんなシャフト端に雌ネジが切ってあるのに、我がロードフライヤーのデフォルト部品はそれが逆になっている。
 一応ノギスを駆使して測ってみたものの、シャフト端の平坦な部分は狭く、どうも自信が持てない。

 やはり困ったときのネット頼み。
 なにかヒントはないかとロードフライヤーに関する情報を探してみると、ありました。
 しかも軸長をブログに書いてくれている。
 やっぱり日本は広い。
 筆者よりも二足(もっとか?)も早くボトムブラケットを交換した方が居ました。
 115mm。ありがとうございました。
 という訳で、その人と同じ「UN-54/68-115」をオーダー。

 材料さえ購入してしまえばこっちのもの。
 自分で球の当りを調整しなければならなかったハブに比べりゃ楽勝よ!
 ・・・と鼻息の荒い筆者だったのですが、、、

カテゴリ: 自転車



2010/02/16

エアロバー復活

 少し前の記事になるけど、サイクルコンピュータを装着するためにエアロバー(ハンドルに付ける角)を撤去した筆者のロードフライヤー。
 これまで視界の下辺に居座っていたこの角がなくなってみると、なんともハンドルが頼りなく見える。
 じきに慣れるさ、と思っていたのだけれど、そんな感慨とは別にどうもペースが落ちている気がする。
 そんな折、ローディー(ロードバイクに乗る人をこう呼ぶらしい)達の間で評判の「ロードバイクの科学」を図書館で借りることが出来た。
 これは、とある技術者が趣味でロードバイクに乗るかたわら「なぜ?」と思ったことを科学的に追求していった結果をまとめた本で、非常に面白い読み物だ。
 紹介されている理屈が筆者にもちゃんと理解できるくらいに噛み砕かれていて、なるほど、と納得できる。
 で、その一説に曰く、

 「平均速度を上げるのにエアロバーは非常に有効で、価格対効果が最も大きいパーツだった」

 なんて書いてあるじゃない!
 つまり、筆者は自分が走っている速度を知りたくて買ったパーツを付けるために、肝心のスピード向上に一番有効なパーツを取り去っていたんですよ。

 マイガッ!!

 もはや一刻の猶予も無い。
 エンジニアの端くれとして、こんな恥ずかしい現状を早く解消しなければ!
ヒシパイプ  強迫観念に駆られた筆者はDEPO小牧店に行って・・・専用品の値段に舌と尻尾を巻いて退散。
 ここだけはオイラの味方だ! とホームセンターで手にした物が右の写真の「ヒシパイプ」2mである。
 これがどうなるかというと・・・

 こうだ!
ブリッジを横から ブリッジ装着 メーターオン!

 角が復活しました。
 このブリッジで、ライトもサイコンもエアロバーの間にバッチリ同居可能。
 明日からの平均速度がとても楽しみです。

 そうそう、昨日webikeから届いたブレーキパッド、まずはディグリーから交換の予定なんだけど・・・。
 外が寒くて延期中。
 ただ、どんなに日を選んでも週末を待って昼間に作業するくらいが関の山だし。
 ブ〇ンク! 僕に勇気をおくれ!

カテゴリ: 自転車


2010/01/14

パンドラのハブ(後編)

 前回の更新で道具と情報をそろえた所までを紹介しましたが、今回はその続き。
錆びだらけ  いよいよ前輪のハブを実際に分解、清掃、組立てます。
 まずはメンテ前の前輪ハブの様子。
 見事な錆びと乾き様ですな。
 機械として適正な潤いというヤツを微塵も感じさせない見事な荒れ模様・・・は言い過ぎかいな。

 まずはナットの周りにたっぷりとクレ556を吹き付けて、しばし待つ。
 ハブ寄りのナットにハブスパナをかませて外のナットをえいっと緩めると、以外にもあっさりと開門。
 緩めるのはこちら側だけで充分。
 両方緩めてしまったら、中空のネジシャフトを両ロックナットの中心に持っていくべく苦労する羽目になるという罠。
転動面はキレイ  ちゃんと下調べした筆者は調子に乗って反対側にまで手を出したりはしない。
 悪くすればベアリング玉も交換かと思っていたけど、中をのぞいた限りだと大丈夫そう。
 外したコーンと呼ばれる部品を磨いてみると、内輪側の転動面も至って健康そう。
 まずは一安心だ。

完全にグリス切れ  さらに分解は進んで、ハブの防塵カバー(薄板をプレスしたものだった)をうっかり変形させてしまったりしながら取り去ってみると・・・!
 あぁ!正に砂漠!!
 内面にこびりついた黒いものは昔グリスだったものなのだろうか。
 なんにせよ、清掃してみるとカップと呼ばれる外輪側の転動面も無事だった。

良い状態!  さらに取り出した玉を556で洗浄したのが右の写真。
 こちらもきれいなものである。
 色々なサイトを見ると「右の玉は右へ戻すべし。左のものと混ぜるべからず」という教えが随所にあったので、初心者の筆者もこれを忠実に実行した。
 まぁ確かに磨耗の具合が違ったり、選別径が左右のセットで違う可能性もあるっちゃあるから、間違いでは無いのだろうけど・・・。
 この廉価品的ハブの製造に、そこまでの手間が掛けられているのだろうか?

 それはさて置き、反対側のファミリーも同じように清掃したらいよいよ折り返し地点。
 組み立てに突入だ。
 実の所、このあとの玉押し調整にどえらい時間がかかって「ぜんぜん折り返してなんか無いよぉ」と自分の漕ぎ出した海の広さを実感したりする訳なのだが、それはまた別のお話。
グリスたっぷり  グリスをてんこ盛りにして、カップに玉を並べます。
 写真はすでにナットを緩めなかった側の作業を終えて、反対側に手をつけているところ。
 防塵カバーの内側にもたんまりとグリスをためておく。
 うーん、バスクリン・グリーンが目に眩しい!

 で、部品をもとの位置に戻したら、ここからが勝負の玉押し調整。
 筆者の調べたところによると、その勘所は「ガタが出ない範囲で限りなく緩い状態にする」という事のようだ。
 そこでロックナットは取り付けずにコーンを軽く締めてから、
 1)ハブを持って軸を揺すってガタの無い事を確認
 2)軸を指でまわして感触を確かめる
 3)コーンをわずかに緩めて、1に戻る


 という手順を、ゴロゴロがコロコロ、スルスル、カタカタ、ガタガタ・・・と変化する感触を確かめながら三周繰り返してみた。
 その上でまずはコーンをちょうど良い具合に締め、ロックナットで後を追い、分解時のようにコーンにハブスパナを掛けて外側のロックナットを効かせにかかる。
 だが、世の中はそんなに甘くない。
 あぐらの上にリムを置いて、足先で下の緩めて無い側のナットを押さえていたのだが、ロックナットを少し効かせるたびに玉当りの具合は変わってしまう。
 こうなることは大体予想がついていたので、大体1/12〜1/6回転ロックナットを効かせる毎に具合を確かめながら、
 A)ガタが出ていたらロックナットを締めてロックを効かせる
 B)回転が重ければコーンを緩めることでロックを効かせる


 という手順を、ナットが充分締まるまで繰り返し行った。
 それでも一回目は上手くいかず、一旦分解。
 再挑戦して納得のいく状態にすることができた。

 そんな苦難を乗り越えて若返ったハブをメンテ前後で比較したのが下の写真。
 どうですかお客さん!

一応ピカピカ 錆びだらけ

 筆者の愛車は手を入れる所すべてがひどく荒れて汚れているもんで、大抵のメンテナンスは多くの時間を「磨き」に費やすのだけれども、今回ばかりは違った。
 また一つ大人の階段を上った気分(?)だ。
 機械イジリが好きな向きには結構楽しい作業であること間違いなしなので、一つ手を出してみては如何だろうか。


 さて、ここ最近自転車の記事が多くなっているのだけれど、一月の後半は「ツーレポUP強化週間」として取り組んでゆくつもりなので、ちょくちょく足を運んで下さいまし。

カテゴリ: 自転車


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